貧富の差が激しい中国では、教育が貧困から脱出するための重要な手段と考えられている。大学や専門学校を卒業するまで教育にかかるトータルの費用は、平均年収の5倍から10倍になるという。
中国の義務教育は、日本と同じく小学校から中学までの9年間、無料ということになっている。義務教育は、2008年からはじまったもので、保護者が負担する年間の費用は、日本円で約5,000円程度。しかし、多くの自己負担となる費用があるというのだ。いったいどんな費用があるのかまとめてみた。
放課後の費用
放課後のお預かりは別料金となる。放課後のレッスンとは、教師が宿題を出すだけである。それでも、
水道代
水を節約する教育の一貫で、ある職業訓練校では、生徒が使える水の量を制限している。生徒は水の量をチェックするカードを持たせられる。トイレで水を使う度に流した量や洗濯などでの水の量を管理される。限度を越えると課金される仕組みだ。
トイレの後に水を本当に流しているのか疑問視するものもいるようだが、節水の教育という名のもとにお金を徴集する都合のいいシステムとなっているようだ。
制服 文具 雑誌の購読 補講
これらは、それぞれ任意だとしているが、実際にはどれも学校から強制されるものだという。たしかに、制服を我が子だけが来ていけないとしたら悲しいことだ。日本の公立でも、中学校になると制服があり、同じく自費になるが、経済的に購入するのが厳しい家庭もあるのは同じこととも言える。
お昼ねの費用
ランチの後にお昼ねをする場合、1日あたり約15円。ベッドを使う場合は、約25円かかる。中国では、小学校でもお昼ねの時間があるという。
給食の皿洗い費用
河南省にある中学校では、
世界銀行の試算によると、2016年の中国の平均年収は、
中国では、農村地域では未だに学校に通えない子どものいるという。この数字は、教育のお金に糸目をつけずに払える富裕層の教育に支払う費用が巨額であるかを物語る。貧困層を教育で脱出するのはかなり難しいことと言える。
Source: EPOCH TIMES