実の親からの児童虐待の事件は、日本でもたびたびニュースになる。虐待により亡くなってしまうケースもあるが、イギリスの少年トニー君(Tony Hudgell)は、両足を失うという悲劇となったケースだ。
トニー君に何が起こったのか
トニー君は、生まれて6か月の時に実の親からの暴力で、足の骨がボロボロの状態で発見された。治療のすべもなく、両足を失うこととなった。
むしろ亡くなる前に発見されたと考えるべきなろうか。
トニー君は現在8歳。写真は、トニー君がトロフィーを受け取った明るい笑顔だ。事情が事情なだけに、おめでとうと祝福すべきでもなく心が痛む。イギリスのデイリーミラー社により「Good Morning young fundrise award」を授与されたシーンだ。トニー君が寄付金を集めたことに対する授与だ。
彼の身に起こった悲劇を知ると、天真爛漫な子どもらしい笑顔を見て実に胸が苦しくなる。
厳罰化が決定、「トニーの法律」と呼ばれる
トニー君の悲劇を契機に、児童虐待に関する犯罪の最高刑が引き上げられることとなった。
提案された法案は、子どもが命を落とすほどのケースでの最高刑は、14年の懲役から終身刑に引き上げられる。
また、子どもに重大な危害を加え有罪判決を受けた者の最高刑は、現在の10年から14年に延長される。
しかし、残念ながらトニー君のケースにはまだ当てはまらないらしい。
新たな両親の元で、安心な生活を送る
現在、トニー君は養子として新たな両親のもとで暮らす。トニー君のケースが、厳罰化をもたらすことについて、母親は、以下のようなコメントを出している。
「私たちの息子を虐待した者が2018年に刑務所に入って以来私たちは、社会で最も弱い子どもを守るために厳罰化をずっと望んできた。これは、トニーや虐待により命を落としたすべての子どもたちのためのものです。」
加害者である親とはどんな人物か
トニー君には忘れてもらいたい親だが、いったいどんな人物がこのような卑劣な事件を起こしたのか気になる。
こちらの写真が虐待を行った両親であるスミスとシンプソン。驚くのは両親ともに実の血を分けた親だそうだ。
母親は、10年の刑を受けたそうだが、もうすぐ出所するらしい。また、父親の方もまもなく出所する予定とのこと。
現在のトニーの母親は、なぜにこんなに早く出所するのか理解できない。絶対にトニーに近づいてほしくないと語っている。確かに、早すぎる。一生出てきてほしくないほどの取返しのつかないことをしている。
トニー君への寄付金
トニー君が入院治療中に集まった寄付金は1.7百ポンド、日本円で約2億7000万円である。トニー君は、その寄付金により得た義足で歩けるようになっている。
Source: Mirror.co.uk, birminghammail.co.uk