子どもの教育・キャリア支援「カタリバ」に企業が続々コラボ

2011年に発生した東日本大震災。その支援の多くが、物資の供給であった中、子どもに教育に手を差し伸べたのはNPO法人の「カタリバ」でした。

「カタリバ」とは
「カタリバ」とは、正式名称「認定NPO法人カタリバ」といい東京都杉並区に本部を置く主に高校生を対象としたキャリア学習を提供する団体である。 代表理事である今村 久美氏が2001年、大学在学中に始めた活動であり、高校生の時代に将来のキャリア学習に役に立てるための機会を作るもの。それは、親や教師ではなく、ナナメの関係である少し年上の大学生や専門学校生・社会人と触れ、コミュニケーションをとることにより、高校生の時代に様々な人達との会話を通して視野を拡げられ将来のことを積極的に考えれる機会となるという。「カタリバ」の役割は、そのような場を提供することである。

今多くの高校や大学から声がかかり、日本各地で年間数百回に及ぶイベントを行っている。大学生や高校生のボランティアを日本中にたくさん抱えている。

カタリバのもう1つの特徴にSNSの活用がある。SNSの発達で、より多くの人とのコミュニケーションが容易に行われる時代に、わざわざ集まって話をするというカタリバの活動。その意味は、真剣に向き合って語ったり心を打ちあけることができるという点で、見ず知らずの人とコミュニケーションをとるSNSとは異なる。カタリバでの座談会に参加し、直接交流を持ったメンバーとはサイト上でいつでもコンタクトが取れる。自分自身の近況を報告したり悩み事を聞いてもらったりと心強い拠りどころとなる。社会の一員にまだなりきれない思春期の若者にとって、耳を傾けてくれる少し年上の先輩の存在とはなんとも心強いものではないだろうか。自分を見守り応援してくれるという安心感や信頼関係は貴重である。

「コラボ・スクール」

東日本大震災の復興支援で「カタリバ」が提供したのは、子どもたちが放課後過ごせる場である。仮設住宅では落ち着いて宿題などの勉強はできないであろうと、「カタリバ」(代表理事今村久美氏)が、教育委員会と地元の教育者らと連携し開設したのが「コラボ・スクール」である。そこは、子ども達が学べる場であり、勉強が目的ではない子ども達も過ごせる心の拠りどころとなった。

「最近の企業協賛」

「カタリバ」の支援活動に賛同する企業や団体は多い。これまでも、多くの企業の協賛を受けてきたが、最近の協賛について少し紹介。

♡東京デイズニーリゾート

最近では、東京デイズニーリゾートから484,000円の寄付を受けた。パートナーホテルのオリエンタルホテル 東京ベイで2月から3月にかけての1ヶ月間「東日本大震災により学ぶ場所を失った子ども達を支援するチャリティ企画」が行われ、総額484,000円の募金が集まった。東京デイズニーリゾートは、その全額を「カタリバ」の運営する「コラボ・スクール」へ寄付した。

企画の内容は、オリエンタルホテル 東京ベイのレストランで1,000円の募金をしていただくごとにお子様1名様のランチブッフェまたはディナーブッフェが無料となるというチャリティ企画。ざっと484名が参加したということだ。

♡株式会社リクルートマーケティングパートナーズ

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今年4月には株式会社リクルートマーケティングパートナーズ(本社:東京都中央区 代表取締役社長:山口 文洋)が運営する『リクナビ進学』が、仙台国際センターで4月27日に開催の『リクナビ進学 進路発見相談フェスタ』で、カタリバとコラボレーションし、『カタリバカフェ』を開催した。

『カタリバカフェ』では、参加者はカタリバの高校向け授業プログラムを無償で受講でき、大学・短大・専門学校の担当者に直接進路相談をすることもできるというもの。各プログラムを通じて描いた「やりたいこと」「将来のありたい姿」に照らした、進路選択・学校選びにつなげられるというものだ。

 

katariba

 

 

♡プリンセスクルーズ

2015年12月には、プリンセス・クルーズが船上でのチャリティ企画で集めた募金をカタリバの「コラボスクール」に寄付した。

チャリティー企画は、日本発着クルーズのダイヤモンド・プリンセスの船上で2015年5月から9月までの5カ月間で行われた。客船の外周デッキで3kmのウォーキングをするという企画。参加した人が参加費として15 米ドルを支払い、それが寄付金となる。参加費総額約120万円に、プリンセス・クルーズの慈善団体であるプリンセス・クルーズ・コミュニティ財団の寄付金約120万円を加え、約240万円が寄付金の総額はとなった。寄付の贈呈は、プリンセスクルーズ社のジャパンオフィスである株式会社カーニバル・ジャパンの社長より行われた。

プリンセス・クルーズでは、2013年から日本発着クルーズの運航を開始して以来毎年、船上「チャリティー・ウォーク」イベントを開催している。これまで集まった寄付の総額は約840万円にのぼる。その全てを寄付しているという。

今村久美代表理事

「Times」の表紙を飾った代表 今村久美氏

2001年に活動を始めた代表理事の今村久美氏の理念は多くの人や企業に認められ、2008年度「日経ウーマンオブザイヤー」を受賞、2009年には「内閣府チャレンジ賞」を受ける。そして、アメリカのニュース雑誌「Times誌アジア版」の表紙を飾った。

times cover

カタリバを応援する企業は後を絶たない。社会の根本を変えるのは教育だと言われる。しかし、教育を社会に結びつける術は学校では教えてくれない。教えてくれるのは、身近な先輩やお兄さんお姉さんであるというカタリバの活動は、支持されどんどん支持者が増え続けている。カタリバの活動は今後も楽しみであり、さらにカタリバの体験をきっかけに大きな夢に向かって飛び立つ若者の存在もまた楽しみである。

Source:prtimesprtimesprtimes  、katariba


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