白髪交じりの新郎に嫁ぐ12歳のウエディングに観衆が猛抗議

10代の少女が貧困などの理由で幼くして結婚を強いる児童婚が世界各地で今もなお行われています。中東レバノンでは女子の人口の6%が18歳未満で結婚、そのうちの1%は15歳未満とのこと。UNICEF(ユニセフ)が把握している数字によれば、昨年1年間に18歳の誕生日を迎える前に結婚した児童婚の数は、1,500万人に上るとされています。

あなたが遭遇したらどうする?

街角にウエディング写真撮影に来た一組の新郎新婦とカメラマン。その様子の動画が公開されました。幼い子どもであることに気づかずにウエディングドレス姿を記念に携帯で撮影するものや気さくに「おめでとう!」と声をかけるものもいる中、様子の不自然さに気がついた通行人が少しずつ近寄ってきます。

「なんだこんなに幼い少女、どういうことなんだ。この子の親はどこにいるんだ。親は知っているのか。」など次々に新郎に飛ばされる野次。娘と同じくらいの子を放っておけないと涙声で訴える女性が現れるなど大変な騒ぎになっていきます。

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人権団体「KAFA」の実験
実はこのウエディングの撮影シーンは、レバノンにある「KAFAという人権団体が仕掛けたもの。レバノン国内の児童婚を撲滅するための活動の一環なのです。目の前に見せつけられた児童婚シーン。実は見えないところで今もなお続いているのです。

法的に許されるレバノンの結婚年齢とは
レバノンでは親の承諾なしに結婚できる年齢は女子は17歳、男子が18歳。しかしながら、親の承諾があれば9歳で結婚できることになっているという。人権団体の「Girls Not Brides」によると、レバノンでは、児童婚について法律を定める案はあるものの宗教による慣習などもありなかなか進まないのが現状とのこと。

WHOの発表によると、児童婚は、性的虐待や家庭内暴力などに結びつくセンシティブな問題であり、生まれる子どもにも大きな影響があるとのことです。20歳未満の母子から生まれた赤ちゃんは約半数が生まれて数週間で命を落とすことが明らかになっており、15歳未満の母子ではさらに多くの赤ちゃんが命を落としている実情があります。

仕掛けられた映像ですが、白髪の紳士とあどけない少女の結婚の様子は胸に突き刺さるものがあります。貧困や戦争などで犠牲になる子どもたちを世界中のみんなで宗教や国、文化などの垣根を越えて守っていきたいものです。

Source:huffingtonpost

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