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フィリピンの児童労働、子どもたちの命を危険にさらす最悪な環境

children in philippines

ILO(国際労働機関)のフィリピンの児童労働の統計によると、2011年時点で5歳から17歳の児童労働者数は2万1,000人。そのうちの95%は危険な現場にいる。そして69%は最低賃金未満で働かされているということである。フィリピン国内のNSO(国内統計局)の2013年の数字では5、5万人の児童労働者が存在するとも報告されている。

これまでフィリピン政府も子どもの労働に対する条例などを制定し取り組んではきたものの改善されず、NGO(非政府組織)の働きかけやILOの支援により削減への努力をしているという。学校にも行けず子どもの大切な時期を失っている子どもたちはどんなことになっているのだろう。

奴隷労働の実態

「私たちは洗濯や掃除をしていた。朝ごはんはない。バケツの中に水と卵で煮たヌードルを与えられた。ご飯はすえているか腐りかけてひどい臭いがするものだった。他人と話をすることは許されず、家族や親戚に会うことも禁じられていた。」

これは奴隷として家事労働を強いられていた少女の話である。フィリピンで奴隷として働かされている子どもと危険な仕事をしている子どもの数は4万人を超える。金の採掘、漁業、さとうきび農園、性風俗や麻薬の密売などである。コストを抑えて利益を出すために子どもを使う。結果、子どもたちは犠牲になる。危険な環境で強いられる過酷な労働で得るお金は月に16ドル(1600円)休みは月に1回。子どもたちは通常、たくさんのお金が稼げるし、教育も受けられると言って家族から離れて連れてこられるが、実際はまったく違う。暴力の恐怖と過重労働から逃げても行き場もなく路頭に迷うという悪循環だ。

金の採掘現場の子どもたち

金の採掘現場では、10メートルもの海中に潜る事による気圧や酸素不足での体への影響や、金を抽出するために使う水銀による中枢神経への影響など子どもにとって極めて危険な環境だ。酸素はチューブ一本で酸素を吸い込む危険な状況で海中に潜るという命の危険に常にさらされた粗悪の仕事だ。ほぼ休憩なしに10時間から12時間働く者もいる。採掘には少女もいて、病気で働けない母親に代わって家計を支えるために水銀で汚染された水に入って働いている。

gold mine in philippines

gold mine in philippines under water

gold mine in philippines under water 2

サトウキビ畑で働く子どもたち

フィリピン国内で10歳くらいの子どもたちが収穫している砂糖の量は5兆キロを超える。その量は、アメリカに1年間に輸出される量を上回る数字だ。アメリカでは、フィリピンの子どもたちが過酷な労働にさらされて収穫された砂糖だとは誰も知る由もない。子どもたちが、うだるような暑さの中で身を粉にして収穫したものなのだ。このような子どもの過酷な労働がパッケージになって売られているということだ。

sugar plantation1

sugar plantation in philippines

セブ島のほうき作りの子どもたち

セブ島の名産の1つ、地元の植物から作るほうき。カラフルできれいな商品の裏に過酷な子どもの労働があった。材料の木材を浮かべているのはゴミだらけの汚染された水。子どもたちは、その汚染された水に入って作業を行う。皮膚がただれ、変色してくる。しばらく休んで治ってはまた水の中に入るという繰り返し。15歳以下が労働はしてはいけないと行政に指摘されても、子どもたちが働かずして食べていけないという。

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縫製工場で働く子どもたち

アメリカに輸出しているもので子どもたちの労働によるものには、他にも家具や魚の缶詰などもある。また洋服も輸出された。その洋服を作る縫製工場では、子どもたちは工場に寝泊まりし家賃を払い、針や糸は給料から差し引かれていたという。

性風俗産業で働く子どもたち

ILO(国際労働機関)によると10万人以上の子どもたちが売春組織や性的サービス業で奴隷のように働かされているというのだ。ほとんどが15歳から20歳の少女で、街角に立って客を取ることを強制されたり、売春宿やマッサージ店、観光船の中などにばらまかれている。500人の売春婦がいると言われるアンヘレス市の75%は未成年だという。

ダバオ市では1000人もの未成年の少女が働き、外国人観光客は、50セントから2、5ドルで少女たちを買う。結果少女たちにエイズや梅毒、淋病といった病気が広がっている。貧困のため、家族が11歳から15歳の少女を買春させるケースも多い現実だ。未成年の強制売春を警察が見回りをし摘発し逮捕される事件は後を絶たない。

Photo by philippineslifestyle

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学校に通えない子どもたち

フィリピンでは6歳から12歳までが義務教育だ。約4割の子どもたちは学校に通っていない。親が通うための服や食べ物や交通費を払えないという理由だ。

経営者は、コストを抑え利益を出すために大人を採用せずに賃金の安い子どもを採用したがるという悪循環なのだ。

国の対策はどうなっているか

政府は、子どもの奴隷労働や過重労働を防止するため法律を改正し、15歳未満の子どもを雇用することを禁じている。しかしながら、家業である場合や特別な許可があれば可能となっており、実質的には意味のない法律となっている。

カトリック教会や国際人権団体が問題提起をしている中で、政府は生活に困窮している家族では4年間だけ通学を見送ることができるという考えを示した。

Source: ihscslnewsilo.orgILOphilippineslifestyle

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